M様邸(諫早市・個人住宅)
間取り | 3LDK+和室(INOS) |
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面積 | 122.55㎡(37.06坪) |
施工年月 | 2016年10月竣工 |
備考欄 | 木格子の中に中庭があり、部屋の中からは緑を感じつつも外からの目線はカットできる工夫をしている |
木を使ったイメージで
諫早市の昔からある静かな住宅街に佇む、木製の縦格子が印象的な住宅です。元気な男の子二人と一緒に住む建築主のご夫婦は、住まいの夢を色々と語ってくださりました。新しいお住まいでの希望や毎日の生活で大切にしたいことなど、色々とお話をお話を聞きながらプランの作成を進めていきました。
ご夫婦が大事にされていたのは、木を使ったイメージ。また奥様にとって大事な動線や、趣味の道具を収納するスペースについてもご希望をお聞きしながらプランを練り上げ今回の間取りが完成しました。
印象的なファサードを飾る縦格子はセランガンバツ。堅く耐久性が高いだけでなく美しい色合いを持つ木材で、ウッドデッキとして人気のあるハードウッドですが、今回はウッドデッキに加えて縦格子でも採用しました。年を経るとグレーの落ちついた色に変化してきます。経年変化も楽しみたいというご夫婦の希望に添って、無塗装にしています。家の外壁は濃いグレーの塗り壁ですが、ナチュラルな木の風合いがアクセントとなり家全体の印象を引き締めています。和室の掃出し窓から見えるこの縦格子は道路からの目隠しにもなっており、縦格子の外に植えたアオダモやヤマボウシ、格子の内側にある中庭に植えたイロハモミジと共に複雑な陰影を作り出すことで癒やしの空間を作っています。
豊富な収納と家事動線
収納は、使いやすさを追求するために配置を工夫しました。玄関を入って左側には、外出時に来ていたコートなどをすぐに掛けることができる洋服掛けや、アウトドアグッズ用のたっぷりした収納を配置しました。キッチンからはパントリー、洗面所・洗濯室・浴室へとコンパクトな動線で繋がっているから家事の効率も上がります。2F寝室には、季節毎に取り替える寝具もしまえる大きなウォークインクローゼットも配置しました。
住まいを楽しむポイント
こちらの住まいに玄関から入ってまず感じるのは、天井の高さです。そして靴を脱ごうとしたとき正面には風にそよぐ中庭の木々が窓越しに見え、季節の移り変わりを感じることができます。ハイサイドから入ってくる光、リビングと和室に面するウッドデッキ。これらすべてが折り重なってできあがる「風景」は毎日の生活を豊かにし、家族の会話や季節毎の楽しみが増えていく、そんな家です。
玄関内と階段に設置した鉄製の手すりは、ご主人がデザインされた特注の品です。優しい曲線は、ご家族の優しさと遊び心が表れています。